yukemuriのブログ

コント(掌編小説),いろはカルタ随想、江戸川柳色は匂へ、花かるた色は匂へ、趣味の5・7・5アラカルト俳句と川柳。

新しく「江戸を見れば」265年の整理に取り組んでいます。

いろはかるた噺考 3  「は」

【 針の穴から天をのぞく 】(上方)


 目的を達成するための手段の違いを話題にしている。人で言うならば器量の違いを言っている。現在は、視野が狭いことに使われている。


 この諺は古い時代の中国からの輸入である。


 出典は春秋時代の荘子(そうし)の書物荘子(そうじ)で「管を用いて天を窺がう。(かんをもちいててんをうかがう)」による。


 「子は乃ち規規然として、之を求むるに察を以てし、之を索むるに弁を以てす。是直管を用いて天を闚い、錐を用いて地を指すなり。亦た小ならずや。」
(しは、すなわちききぜんとして、これをもとむるにさつをもってし、これをもとむるにべんをもってす。これただかんをもちいててんをうかがい、きりをもちいてちをさすなり。またしょうならずや。)


参考 子=あなた。 規規然=こせこせしたさま。察=推察。弁=弁論
   用錐指地=錐(きり)で地を突きさしてその深さを測る。


 多くの古人が引用している。


『日本国現報善悪霊異記』(にほんこくげんほうぜんあくりょういき)は、
平安時代初期に書かれ、伝承された最古の説話集で『日本霊異記』と略し
て呼ぶことが多い。著者の景戒が引用して、その後、特に江戸期の書物に
引用の例が多い。


 政治、特に外交の目的達成の手段・方法に間違いはないのか。また、当事者の器量はこれでよいのかなどを考えるうえで参考になる諺である。


【 花より団子 】(江戸)


 花より団子を考える時に、アメリカの心理学者(マズロー1908年
~1970年)の 「欲求5段階説」人間は自己実現に向かって絶えず成
長する。


 1 生理的欲求 2 安全の欲求 3 所属と愛の欲求 4 証人の欲求 5 自己実現の欲求


 ずばり、花より団子は生理的欲求の基本中の基本、食欲と性欲である。


 世の中が不景気になると先ず花屋が潰れ次に本屋が立ちいかなくなるようである。
 そんな時に繁昌するのが食堂や居酒屋やカフエで先ずは食い気である。


 江戸の庶民はもとより、武士の中でも下級武士は花より団子の生活が現実であった。
 そのような時代背景をもとに井原西鶴や近松門左衛門が文芸の面から人間の基本的な欲求を取り上げて、特に「性」の問題に人々の目を向けた。


 芭蕉の俳諧の世界は少し違った所属と承認の欲求と自己実現の欲求に向かって行った。


 現在の憲法改正問題は、1 生理的欲求 2 安全の欲求 3 所属と愛の欲求 4 証人の欲求 もそれなりに達成した人の 5 自己実現の欲求の生き様であろう。


 花より団子が満たされていない国民にとってはどんなものであろう。


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