yukemuriのブログ

コント(掌編小説),いろはカルタ随想、江戸川柳色は匂へ、花かるた色は匂へ、趣味の5・7・5アラカルト俳句と川柳。

新しく「江戸を見れば」265年の整理に取り組んでいます。

江戸川柳 色は匂へ  「お・を」の5 大三十日(おおみそか)

大晦日首でも取って来る気也    いざ出陣、無事のお帰りを。


 参考、江戸時代の大晦日の意味を知らないと落語の鑑賞はできない。庶民の支払いは盆と暮れの二期払いか、年4度の支払いとなっており、決済の時期が長かった。


 だから、掛け売り代金を取り立てる方も代金を支払う方も、首を取るか取られるかの真剣勝負であった。井原西鶴の世間胸算用「掛け取り上手の五郎左衛門」や町人の生活の悲喜哀歓が伝わってこない。


 それほど町人にとっての大晦日は大変な一日であった。


大三十日うそで鬼神を感ぜしめ   ここまで嘘をつければ官僚になれる。


 参考、鬼神=死者の霊魂と天地の神霊。人の耳目では接しえない超人的な能力を有する存在。


大三十日内儀まことしやかにのべ   かしこい恋女房よ。すまん。


からめては女房のふせぐ大三十日   女房をまず落とさねば、・・・


病人にまやものゝある大三十日    仮病作戦でいくとしよう。


 江戸時代の大晦日の意味と不倫の掟を知らないと井原西鶴の世界を理解することは難しい。現代の感覚での大晦日と不倫は掟の上からまったくの違いがあり、それが人の生き方を左右していた。


 掟が人生観を方向づけたよい例として井原西鶴の作品は参考になる。


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