yukemuriのブログ

コント(掌編小説),いろはカルタ随想、江戸川柳色は匂へ、花かるた色は匂へ、趣味の5・7・5アラカルト俳句と川柳。

新しく「江戸を見れば」265年の整理に取り組んでいます。

江戸を見れば75  芭蕉34歳 水道工事の事務を担当

 1677年延宝5年丁巳(ひのとみ) 本年より向こう4年間江戸小石川の水道工事に携わる。事務の仕事のようである。


 京都より東下の伊藤信徳を迎え、信徳、信章、桃青で「三吟百韻二巻」を興行する。
芭蕉(当時は桃青)は、俳諧宗匠として立机(りっき)したと考えられる。立机とは、俳諧師が宗匠となること。


 34歳の句を3句紹介


 あら何ともなきやきのふは過ぎてふくと汁   桃 青


 ふぐ汁を食って、あたりはしないかと一晩心配したが、なんともなくて、やれやれだ。 季語は「ふくと汁」で冬。


 色付や豆腐に落ちて薄紅葉   桃 青


 豆腐の上に楓の葉が散り、少し色づいて薄紅葉になった。季語は「紅葉」で秋。


 行雲や犬の欠尿(かけばり)むらしぐれ   桃 青


 降ってはやむ時雨、急いで通り過ぎて行くむら雲が犬の尿をしているようだ。 季語は「時雨」で冬。


 3句とも解説の要らない読んで感覚的にすぐ理解できる句である。桃青と改号しての談林風の俳諧である。宗房から桃青になって俳句の質が大きく変化した。さらに変化を重ねて蕉風俳諧に成長していく。生活も安定していく年齢に入る。宗匠と公共事業の請負で稼ぐ。