yukemuriのブログ

コント(掌編小説),いろはカルタ随想、江戸川柳色は匂へ、花かるた色は匂へ、趣味の5・7・5アラカルト俳句と川柳。

新しく「江戸を見れば」265年の整理に取り組んでいます。

花かるた 色は匂へ 「や」の6 山葡萄 秋

   山葡萄熟れてこぼるゝばかりなり  大瀬雁來紅

   
 

 裏山にのぼればいたるところに山葡萄の木が茂っていた。それを初めて口にしたのは、近くに住むがき大将のおかげである。がき大将はいろんなことを知っていて子分たちに教えていた。


 がき大将になるにはいろんな知識や生きる力を持っていなければなれるもんではない。


 山葡萄を見るとがき大将を思い出す。いい思い出として。がき大将には可愛い妹が二人いた。


 がき大将=戦後しばらく、各地域に少人数を引き連れて行動をしていたグループのリーダーのことを地域の人はがき大将と呼んでいた。小中学生で、野球ができる人数くらいでまとまっていた。


 野球もしたが集団で悪いこともした。蜜柑をとったり、スイカを盗んだりと。しかし、野球をすることが中心であった。


 グールプ内の誰かが他のグループや年上の中学生からやられると、がき大将が出て行って話をつけたり、殴り返したりした。だから、グループにいる限りいじめられたという経験はない。


 がき大将が中学を卒業するとそのグループは自然消滅する。そんな時代が戦後10年ほど続いたと思う。それから、中学を卒業すると地域の青年団に入り、大人も交えた地域ぐるみの活動に参加していた。


 だから、昭和20年代から30年代ぐらいまでは、地域の青年団活動が盛んであった。