yukemuriのブログ

コント(掌編小説),いろはカルタ随想、江戸川柳色は匂へ、花かるた色は匂へ、趣味の5・7・5アラカルト俳句と川柳。

新しく「江戸を見れば」265年の整理に取り組んでいます。

江戸を見れば77  芭蕉36歳 芥川龍之介36歳で自死

 1679年延宝7年己未(つちのとひつじ)芭蕉36歳と同じ歳に芥川龍之介が自殺した。芭蕉は36歳の時にはまだ蕉風俳諧も確立していない時であるが後の龍之介は蕉風俳諧を始め夏目漱石や正岡子規の影響を受けて文学としての俳句を身につけていた。


 本名は芥川龍之介、俳号は我鬼、号は澄江堂主人(ちょうこうどうしゅじん)。
「我鬼」の俳句5句、何の解説もいらないそのままの句を紹介。

    
青蛙 おのれもペンキ ぬりたてか
    蝶の舌 ゼンマイに似る 暑さかな
    竹の芽も 茜さしたる 彼岸かな
    木がらしや 東京の日の ありどころ
    元日や 手を洗ひたる 夕ごころ


  芭蕉36歳の句 3句紹介


草履の尻折てかへらん山桜          桃  青

 花見に歩き疲れた。草履もくたびれて伸びてしまった。草履の尻を折り、山桜も一枝折って帰ることにしよう。季語は「桜」で春。


見渡せば詠(ながむ)れば見れば須磨の秋   桃  青

 見渡したりながめたり、見れば見るほど須磨は秋だ。季語は「秋」


今朝の雪根深を園の枝折(しおり)哉       桃  青

 なんだこの雪は、菜園に行く道を迷わないように葱の葉先を枝折として進んでいこう。季語は「雪」で冬。







 

江戸を見れば76  芭蕉35歳 「桃青三百韻付両吟二百韻」刊行

 1678年延宝6年戊午(つちのえうま)芭蕉、桃青の俳号になって積極的に本を刊行。「江戸三吟」を京都の本屋寺田重徳から刊行。すぐに、江戸の本屋山内長七から「桃青三百韻付両吟二百韻」を刊行。


 着実に宗匠としての地位を確立していく。


 蕉風俳諧の確立までにはまだしばらくを要する。蕉風俳諧の理念としてよく言われる「不易流行」「わび」「さび」「しをり」「軽み」などの中でも「軽み」はこの辺りから談林風として、日常卑近なものを材料に平明な表現で深い詩情をとらえようとする方向が現れ始めた。


 35歳の句、3句紹介

かびたんもつくばゝせけり君が春   桃  青

 参考、カピタン=長崎出島のオランダ商館長を指す、「つくばゝ」は「つくばふ」 


 遠い国のオランダの使者まで、将軍の前に拝謁にやってくる。なんと結構な新春であることよ。   季語は「君が春」で春(新年)


実(げに)や月間口千金の通り町(ちやう)   桃  青

 月も千金にあたいする。江戸通りの町の賑わいもまさに千金に値する。季語は「月」で秋


塩にしてもいざことづてん都鳥   桃  青

 隅田川のあの都鳥だ。塩漬けにしてでも都人への土産としてこと付けたいものだ。




江戸川柳 色は匂へ  「ね」の2 猫

猫好きも男の方は金がいり      男の好きな猫は猫でもネ。


猫に十本多いのが嫁の芸      3+10=13絃(琴) 三味線は3絃。


縁遠さ三味線もたけ琴もたけ    時間も金もかかるよなあ。


その猫をくれさっせへと村こども  西行がもらった銀の猫がほしい。


猫をなでるを里の母見て帰り    猫なで声は、後で化けるのかなあ。


竹を書くからは猫ではないと見へ  虎ですよね。虎だよ。そうかなあ。


参考、猫の皮で張った三味線を弾くことから昔、芸者のことを猫と言った。


江戸を見れば75  芭蕉34歳 水道工事の事務を担当

 1677年延宝5年丁巳(ひのとみ) 本年より向こう4年間江戸小石川の水道工事に携わる。事務の仕事のようである。


 京都より東下の伊藤信徳を迎え、信徳、信章、桃青で「三吟百韻二巻」を興行する。
芭蕉(当時は桃青)は、俳諧宗匠として立机(りっき)したと考えられる。立机とは、俳諧師が宗匠となること。


 34歳の句を3句紹介


 あら何ともなきやきのふは過ぎてふくと汁   桃 青


 ふぐ汁を食って、あたりはしないかと一晩心配したが、なんともなくて、やれやれだ。 季語は「ふくと汁」で冬。


 色付や豆腐に落ちて薄紅葉   桃 青


 豆腐の上に楓の葉が散り、少し色づいて薄紅葉になった。季語は「紅葉」で秋。


 行雲や犬の欠尿(かけばり)むらしぐれ   桃 青


 降ってはやむ時雨、急いで通り過ぎて行くむら雲が犬の尿をしているようだ。 季語は「時雨」で冬。


 3句とも解説の要らない読んで感覚的にすぐ理解できる句である。桃青と改号しての談林風の俳諧である。宗房から桃青になって俳句の質が大きく変化した。さらに変化を重ねて蕉風俳諧に成長していく。生活も安定していく年齢に入る。宗匠と公共事業の請負で稼ぐ。



花かるた 色は匂へ 「き」の2 菊(秋)

    菊の香や奈良には古き佛達     芭  蕉


   

           季節の花300より


   菊を切る跡まばらにもなかりけり  其  角

   黄菊白菊其外の名は無くもがな   嵐  雪


   

           季節の花300より


     手燭して色失へる黄菊かな    蕪  村


   

            季節の花300より


 花言葉は 「思慮深い」(菊)「 真実、元気」(小菊) 「いつも愉快」(蛇の目菊) 「私はあなたを愛する」(スプレー菊) 「困難に耐える」(東雲菊)