yukemuriのブログ

コント(掌編小説),いろはカルタ随想、江戸川柳色は匂へ、花かるた色は匂へ、趣味の5・7・5アラカルト俳句と川柳。

新しく「江戸を見れば」265年の整理に取り組んでいます。

教育の基本 30 新旧教育基本法比較 第四条(義務教育)第五条(男女共学)

 義務教育と男女共学で大きな変化があった。


 先ず、9年の普通教育を法律の定めによって変えることができるようにしたことと男女共学の第五条を全部削除したこと。


 戦前のように教育の複線化と目的を持った男子校の設置が自由になったことになる。


 このことは少子化による働き手の減少と自衛隊員の確保の問題と関係があるのではと変な勘繰りをしてしまう。


 今後の教育制度の変化に注目しなければならない。


 初めに「旧教育基本法」を提示して、削除、改変された部分を赤字で示す。次に「新教育基本法」を提示して、新設、改変された部分を青字で示す。
をと見比べながら、何が変わっていくのか調べていく。


旧教育基本法 第四条(義務教育)

第四条(義務教育) 国民は、その保護する子女に、九年の普通教育を受

  けさせる義務を負う。

2  国又は地方公共団体の設置する学校における義務教育については、

  授業料は、これを徴収しない。

新教育基本法 第五条(義務教育)

第五条 国民は、その保護するに、別に法律で定めるところにより

  普通教育を受けさせる義務を負う。

2 義務教育として行われる普通教育は、各個人の有する能力を伸ばし

  つつ社会において自立的に生きる基礎を培い、また、国家及び社会

  の形成者として必要とされる基本的な資質を養うことを目的として

  行われるものとする。

3 国及び地方公共団体は、義務教育の機会を保障し、その水準を確保

  するため、適切な役割分担及び相互の協力の下、その実施に責任を

  負う。

4 国又は地方公共団体の設置する学校における義務教育については、

  授業料を徴収しない。

旧教育基本法 第五条(男女共学)

第五条(男女共学) 男女は、互に敬重し、協力し合わなければならない

  ものであつて、教育上男女の共学は、認められなければならない。

 9年間の義務教育の改変と男女共学の撤廃は戦後教育の大変化で、その結果これからの学校教育が制度の上でどのように変わっていくのか注目しなければならない。
 徴兵制度への道も考えられる。教育制度の複線化もあるだろう。



江戸川柳 色は匂へ  「あ」の2 愛 嬌  3 洗 髪

愛嬌はこぼれてへらぬ宝也      愛嬌だけでいいんだよ。(父)


愛きょう娘そこからもここからも   縁談多くて困ちゃう。どうしよう。


3 洗 髪

挨拶をうしろへほうる洗髪      洗い髪お妻さん。いきだね。


洗髪にぎってたもと見て貰ひ     たもとのひもとって。はやく、ばか。


色白はかくべつ目立つ洗ひ髪     雪の肌に黒髪、めまい起こしそう。


あらい髪わきの下から人をよび    浮世絵の世界だ。呼んでくれて・・・


http://www.ctb.ne.jp/~bonta108



教育の基本 29 新旧教育基本法比較 第三条(教育の機会均等)

 少し丁寧に読み込んでいくと情報の提供の仕方にいろいろな工夫をしていることがよく分かる。


1 順序入れ替え作戦(トップ記事から外す)
2 情報薄め作戦(新しい情報を取り入れる)
3 言葉の入れ替えと文章表現作戦(言葉のニュアンスで婉曲的に)
 以上の三つを改めて確認できた。


 第三条の(機会均等)については新教育基本法が、(生涯学習の理念)と(生涯に応じた支援)を新設したことが特記される。
 これは2の情報薄め作戦と1の順序入れ替え作戦にあたる。


 新教育基本法では旧教育基本法の第三条の(教育の機会均等)の項に(生涯学習の理念)を当て第四条に(教育の機会均等)も持ってきた。
 教育の機会均等を生涯学習と障害学習支援に置きかえ、(人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によって、教育上差別されない。)という第三条のメインを「うすめ」ることと「トップ記事」から外す。


 旧(教育の機会均等)第三条は、トップに位置づけるべきである。生涯学習と障害教育の支援は第四条に新設すべきである。


 3の言葉の入れ替えと文章表現作戦では、新教育基本法では(教育の目標)を設定して、この教育目標に向かって、「文部科学省、教育委員会、学校は目標の達成に向けた責任を負うこととなりました。」
 「責任を負う」ということは表裏一体に「義務と権利」が含まれる。「義務と権利が生じました。」と表現するより「責任を負うことになりました。」の方が当たり障りのない表現になっていてしかもその中に意志を婉曲的に示すことになる。


 官僚の意図や知恵を読み取るのは大変である。


 初めに「旧教育基本法」を提示して、削除、改変された部分を赤字で示す。次に「新教育基本法」を提示して、新設、改変された部分を青字で示す。
赤と青をと見比べながら、何が変わっていくのか調べていく。


 旧教育基本法


第三条(教育の機会均等) すべて国民は、ひとしく、その能力に応ずる教育を受ける機会を与えられなければならないものであつて、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によつて、教育上差別されない。

2  国及び地方公共団体は、能力があるにもかかわらず、経済的理由によつて修学困難な

者に対して、奨学の方法を講じなければならない。


新教育基本法

(生涯学習の理念)

第三条 国民一人一人が、自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことのできる社会の実現が図られなければならない。


(教育の機会均等)

第四条 すべて国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えられなければならず、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によって、教育上差別されない。

2 国及び地方公共団体は、障害のある者が、その障害の状態に応じ、十分な教育を受けられるよう、教育上必要な支援を講じなければならない。

3 国及び地方公共団体は、能力があるにもかかわらず、経済的理由によって修学が困難な者に対して、奨学の措置を講じなければならない。

 次回の旧教育基本法第四条(義務教育)については二つの大きな変化がある。(9年の普通教育)と(男女共学)についての項目である。


江戸川柳 色は匂へ  「て」の2 手  3 亭主

目をふさぐ手を遠くから持てくる    そっと近寄ってだアーれだ。遠い昔昔の物語。


手をとると顔をさげるが女なり     セクハラで訴えられるぞ。


がたがたとふるえながらも嬉しがり   生娘だね。そんな時代もあったのだ。


されたとも言われず御手がつきました  ご主人様のことです。言えません。


3 亭 主


どうしても泊て来たが亭主まけ     すなおにあやまりな。


おそれいりましたと亭主ひょぐらかし  まじめにあやまれ。


店中で知らぬは亭主一人なり      ほほえましい旦那様。
  店中(たなじゅう)=長屋の中で。


ねかす子をあやして亭主しかられる   仕事の後の子の寝顔。起こしたくなるんだよ。


俄雨添乳に亭主つかはれる       はい。はい。はい。はーい。



教育の基本 28  新旧教育基本法比較 第二条(教育の方針)

 国民が気が付かない内に教育の目的も内容も方法も変えられていく。
 教育のプロが読んでも真の意図がつかめないように変えていく。これは正に官僚の実力である。
 気が付いた時にはもうどうにもならない状況に追い込まれている。その変わり目が「教育基本法」の改正であり「憲法」の改正である。
 平成の後半はその変わり目の時である。少し丁寧に改定のポイントと問題点を探してみよう。


 初めに「旧教育基本法」を提示して、削除、改変された部分を赤字で示す。次に「新教育基本法」を提示して、新設、改変された部分を青字で示す。
赤と青をと見比べながら、何が変わっていくのか調べていく。


旧教育基本法
第二条(教育の方針) 教育の目的は、あらゆる機会に、あらゆる場所において実現されなければならない。この目的を達成するためには、学問の自由を尊重し、実際生活に即し、自発的精神を養い、自他の敬愛と協力によつて、文化の創造と発展に貢献するように努めなければならない。


新教育基本法(教育の目標)
第二条 教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を

   達成するよう行われるものとする。
一 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培う

  とともに、健やかな身体を養うこと。
二 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養

  うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。
三 正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づ

  き、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
四 生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
五 伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国

  を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。


 教育基本法改正の推進力となった「日本会議」のホームページに改正の
ねらいを次のようにまとめている。


 目標達成型教育が明確に打ち出されました。すなわち、教育目標(第2条)に掲げられた徳目が達成すべき目標と義務づけられ、文部科学省、教育委員会、学校は目標の達成に向けた責任を負うこととなりました。


 教育の目標に「豊かな情操や道徳心」「公共の精神」「伝統と文化の尊重」「愛国心」などの育成が掲げられました。

 旧基本法の「人格の完成」を期すという抽象的な目標から、新基本法には、日本国民を育成するための大切な徳目が教育目標として明記されました

【新教育基本法第2条(教育の目標)】 教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

 「人格の完成」を教育の目的とする場合、人格は各人各様の個性があり、個性を伸ばすことによって、「人格の完成」を目指す教育方針を示さなければならない。


 この(教育の方針)を切り捨てて、新教育基本法では(教育の目標)を設定して、この教育目標に向かって、「文部科学省、教育委員会、学校は目標の達成に向けた責任を負うこととなりました。」ということになって、国家の教育に対する姿勢を明確にして目標が達成できない時は文部科学省、教育委員会、学校は責任を取らされることになる。


 目標達成型になると当然教科書の内容が問題になる。そこで教科書もこの教育目標に照らして検定することになった。また、当然教員に対しても組合に対しても目標達成に反対したり、目標からそれたりした場合はダメ教員として処分できるように教育三法(学校教育法・地方教育行政法・教職員免許法)も改定された。併せて、学習指導要領(教育内容)と教科書検定制度も改定された。