yukemuriのブログ

コント(掌編小説),いろはカルタ随想、江戸川柳色は匂へ、花かるた色は匂へ、趣味の5・7・5アラカルト俳句と川柳。

新しく「江戸を見れば」265年の整理に取り組んでいます。

つぶやき25 10年目の全国学力テストの結果

 10年目の全国学力テストの結果が発表された。あまり代り映えのしない「基礎的な知識は身についているが応用力は不十分」というコメントを10年間読んだような気がする。


 そのために毎年数十億円、10年間で数百億円を使っている策のなさ。文科省のお役人は「目指せ東大」を乗り越えてきた人たちが多い。
その優秀な集団が知恵を出せば有効なことがいろいろとできる。なのに知恵はあるのに知恵を出さない奥ゆかしさ。


 学力テストの目的が消えて、本来なら目的達成の手段である学力テストが目的になってしまった。


 全員参加の全国学力テストでなければだめなんですか。部分的な抽出調査ではだめなんですか。全国統一にランクをつけることが出来ないからですか。


 目指せベスト10を合言葉に直前に過去問を勉強させる。そのために人生の一番大切な家庭科や音楽や美術(図工)の時間を割いて塾に早変わり。


 教育本来の目的が「学力コンクール化」のために「テスト」が目的になってしまう傾向にある。
 数百億円のお金の使い道、何かいい知恵はないものですかね。文科省のお役人様。



江戸川柳 色は匂へ 「る」 留守居

 踊り子に踊れと留守居むりを言い

 留守居は各藩の渉外担当者の俗称で正式には御城使いなどと言って幕府や他藩との折衝をする役なので宴会が多い。


 宴会で踊り子に接する機会が多い留守居役。


 踊り子とは名ばかりで踊ることが出来ない踊り子がほとんどであった。田舎から出てきたばかりの新任留守居役は事情に詳しくないので踊れと言ってしまう。
 そのうちに踊り子の正体を理解でき田舎サムライは軟化していく。今も昔も同じような手口を使って、酒と女と金にどっぷりと浸かって堕落していく汚職事件の始まりである。


 人事権と予算権を手にしたときに事件に巻き込まれる人が多いようである。特に公務員と政治家はくれぐれも注意を。気を付けたからと言って無くなるものではないが。


5・7・5アラカルト 川柳 7

 入社試験から正直になり切れず    清水米花

 昨日まで茶髪で変な服装で闊歩していた自分が、今日の採用試験に髪を黒くし紺のスーツでまじめな顔をして試験を受けている。


 聞くところによるとよほど優秀な者以外は試験を受ける前から当落が決まっているとか。昔、そんな時代があった。


 自分が合格したらしたで、何か割り切れないものを胸の奥に落とし込むことになる。さてはオヤジ動いたな。不信感が人生のスタートになる。


いろはカルタ 「け」 江戸と上方

 芸は身を助ける(江戸)

『一つの技芸にすぐれていると、困窮したときにそれが生計の助けになる。』


 昭和三〇年代の初めに全盛を極めた柳亭痴楽の「綴り方狂室」を下敷きに三分程度の自己紹介をノミュニケーションの席で披露したものである。


 その度に新しい人脈が広がり仕事が順調に進んだ。中でも印象に残るのは当時の市長の息子と縁ができ、よく飲み歌い意気投合して市長や教育長との人間関係も深まり、何かにつけて助けてもらったことである。


 ほんのちょっとした芸が人生に影響を与えたことに驚いている。



 下駄に味噌焼き(上方)

【板につけて焼いた味噌の形が下駄に似ているのでいう。外形が少し似て、実質が非常に異なったものにたとえる。】


 いつの世も偽装商品が出回るのは常である。偽装にもいろいろある。産地の偽装、中身の偽装と。


 そういう中で、「カニとちがいまっせ」という表示で、カニかまという商品が売れている。研究に研究を重ねて、カニそっくりの色と形、おまけに味までカニに負けていない。
 研究の成果として「カニかま」という美味い商品を作り出したことはすごいことである。が、それにも増して堂々と「カニとちがいまっせ」と打って出たところが面白い。


 産地の偽装、中身の偽装をしなくても十分に美味しく、値も安いのに偽装をしてしまう。そういう商品もある。


 レッテルに弱い日本人の特徴がよくでている。


 やはりこれからは、堂々と自信をもって正真正銘の品物を出して、過去のレッテルにとらわれない、いいものを世に出していかなければならない。




コント23  (レーゼ落語)咲ちゃんとお茶と羊羹

 歳を重ねていくうちに体を動かさなくなっていく、体を動かさないと心まで動かなくなるもんです。
 吉野のご隠居さんもそういう歳に差し掛かっていました。


   富士の山夢に見るこそめでたけれ
   路銀もいらずくたびれもせず


 ちょうどそんな時に高齢者のたまり場、居酒屋&カフエのアイデアが浮かんで俄然元気が出てまいりました。


「吉野のおじさんこんにちは、父から話を聞きました、」
「いらっしゃい。ちょうどよかった美味い羊羹を貰ったところだ。お茶のもう。房さんお願いします。」
「おばさん、おじゃまします。」
「まってたのよ。」
  


    (別府街角ウオッチングより)
「それでね。咲ちゃんに参加してもらいたいのよ。どんなかたちでお店を開くか研究してほしい。武さんところの広志くん私の後輩で政経の経済を来年卒業だから何かあったら相談してね。」


「はい。おじさんからの新しい情報をその都度メールしています。広志くん3年の時に公認会計士の資格を取って、4年になって税理士の資格取ったけれどしばらくは県の方に努めたいといっていました。」
「まじめだね。それは凄い。直ぐに事務所持つより県庁勤めで人脈を作ってからだね。」


「それでね。お店をどういう形にするか少し研究してみて、会社にしても幾種類もあるし、一般社団法人も視野に入れて、すべての資金は私が全部責任を持ちますから。」
「はい、分かりましたすぐに調べておきます。それに情報なんですけど父は防火管理者の資格を持っています。武さんところのおばさんは栄養士の免許を持っています。」


「そうなんですか。栄養士の免許を持っていれば申請だけで食品衛生責任者になれる。飲食店を開くには食品衛生責任者と防火管理者を置かないといけないのだけど、心配無用ですね。」


「父と母と武さんと武さんとこのおばさんと4人で毎日集まって話し合っていますよ。」
「やる気十分ですね。皆さんに言っといて、来年の2月までに環境を完備します。それまでに会社の仕組みや役割、料理の段取りを終了させて3月の早い時期にリハーサルをします。4月8日の私の古希の誕生日に開店をしたいのです。」


「おじさん4月8日ですか。お釈迦様の誕生日ですね。分かりました。皆さんに伝えておきます。私の方も銀行に届けを出しておきます。なんだか楽しくなってきました。」


「それにこれは咲ちゃんだけに言っておきたいのだが、房さんともよく相談をして決めたことです。勿論、すべては咲ちゃんの決めることですから、結論は急がなくてもよいですよ。仕事の様子を見てから決めたらいいんだから。・・・・・・・なあ房さんこれでいいね。」
「はい、その通りです。楽しみに待ってますよ。」
「ありがとうございます。」


「近いうちに第1回の正式な集まりをしてそれぞれの担当を決めます。何といっても料理ですから、私の方はお店の設計図を検討できるようにしておきます。新しい時代の流れが分からなくなってますのでよろしくね。」
「はい。」
「咲ちゃん、羊羹食べて。」
「おばさんありがとうございます。これからもよろしくお願いします。」
「こちらこそ。頼みますね。」


 咲ちゃんとの取引は何だったのでしょう。オーナーの吉野信一郎さんと妻の房さん、それに咲ちゃん。とても幸せそうな感じでした。