yukemuriのブログ

コント(掌編小説),いろはカルタ随想、江戸川柳色は匂へ、花かるた色は匂へ、趣味の5・7・5アラカルト俳句と川柳。

新しく「江戸を見れば」265年の整理に取り組んでいます。

つぶやき 134  笑わない落語も味がある

 初めての上京で、上野鈴本亭に好きな桂小南がトリで出演するというチラシを見て早速出かけた。


 中トリに柳家小三治さんの「真田小僧」が終わったころ、放送で「桂小南師匠が都合のため、トリは桂歌丸師匠がつとめます。」と。
 そんなことで偶然の出会いで桂歌丸師匠の落語を聞いた。


 落語を聞いて笑った記憶がない、ただ真面目で几帳面な落語だったなあという印象が残った。
 学生時代は柳亭痴楽の「綴り方教室」にはまってよく笑い自分でもかなりの枕の綴り方を覚えて演じていた。
 ラジオやテレビでは、桂小南・古今亭志ん生・柳家小さん・などを楽しんでいた。


「上野を後に池袋、走る電車は内回り私は近頃外回り・・・」(痴楽)の山手線に乗ってから、じわっと歌丸師匠の落語が蘇ってきた。


 モウパッサンやオー・ヘンリーの短編小説を読んだ後の「読後感」のような気分が体の中を流れた。


 ゲラゲラ笑うような落語ではないがいい文学作品を読むような雰囲気を残す落語家であった。


 年齢も同い年であったので、歌丸師匠が病気になるたびに「頑張れ。」と声援を送った。師匠が元気に高座に上がると何故かほっとした。


 生涯現役で頑張りとおした歌丸師匠は私にとってのよい手本であった。
 初めての高座で偶然出会って「まじめで几帳面な落語家だなあ。」との第一印象のまま50年ほど歌丸師匠を観て来た。


 良い生き様を見せていただいてありがとう。ご冥福をお祈りいたします。


http://www.ctb.ne.jp/~bonta108
 遊行ライフ十人十色

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