yukemuriのブログ

コント(掌編小説), いろはカルタに纏わる思い、人情の機微に触れる江戸川柳色は匂へ、趣味の5・7・5アラカルト俳句と川柳。
爺が時事や事事をつぶやき暇つぶしを楽しく、あっさりと ずばりと、そして、すっきりと 晩年を過ごしたいものである。

花かるた 色は匂へ  「や」の2 藪柑子(冬)

 藪柑子ふゆるがまゝに住みつきぬ   西村ひでを


  
      季節の花300より(十両)


 十両の別名「薮柑子(やぶこうじ)」。
薮柑子の名は、薮の中に自生していて、葉の形などが柑子(こうじ)みかんに似ていることから。


  山深く神の庭あり藪柑子   江原巨江


  

      季節の花300より(十両)


 万両、百両、十両は薮柑子(やぶこうじ)科 千両は千両(せんりょう)科。千両は葉っぱの上に実が突き出るようになるので派手であるがその分早く鳥に食べられてしまう。

  

      季節の花300より(千両)


 メジロが千両の実をついばんでいるのを偶然見かけた。何とも可愛い姿であった。正月にいける千両の実がなくなってもいいやと思ってしまった。


江戸川柳 色は匂へ  「け」 検校(けんぎょう)

 証文を焼いて検校縁を組み

検校=盲人の位の一つ座頭、勾当、検校。検校まで出世するには相当の年月がかかるが、約千両を京都に収めれば検校になれた。そのために高利貸しをして金を溜め込んだ。


ざがしら【座頭】と読めば、一座の長である人。特に、人形浄瑠璃(じょうるり)・歌舞伎(かぶき)などの一座の首席役者。


ざとう【座頭】と読めば、
1. 盲人の琵琶(びわ)法師の位。勾当(こうとう)の下。
2. 頭髪をそった盲人で、琵琶・三味線(しゃみせん)をひいて語り物を語ったり、あんま・はり等を業としたりした者。
3. 盲人。


 社会保障制度が整備されていなかった江戸時代、幕府は障害者保護政策として職能組合「座」(一種のギルド)を基に身体障害者に対し排他的かつ独占的職種を容認することで、障害者の経済的自立を図ろうとした。


 鎌倉時代から盲人のための互助組織として、彼らの座(組合)として機能した。素晴らしいシステムである。座頭金は身元の確実な幕臣に貸すのが最も安全で、しかも、武士は貧しかった。


 その結果、貸金を棒引きにして証文を焼き捨てて旗本などと親戚関係になる検校が多くいた。


 検校になる前所々でにくがられ

 千両をためるために相当あくどい金貸し業をやっていたのだろう。お人よしでは検校になることはできない。


 検校になりかねるはず人がよし

 今も昔も立身出世するためには人間の壁が立ちふさがっていたのである。


花かるた 色は匂へ  「や」 山吹(春)

   山吹の一重の花の重なりぬ   高野素十


   
         季節の花300より


       花言葉  気品、崇高、金運


和名の「山吹(ヤマブキ)」は、細くしなやかな枝が風に揺れる様子から「山振り(やまぶり)」と呼ばれ、それが転訛したものといわれます。また、春になると黄色い花で山が埋めつくされるさまの「山春黄(やまはるき)」が変化したという説もあります。


 我が家にも初めは、山吹、梔子、柘榴、沈丁花などの庭木が1本づつ植わっていたのだがいつのまにかそれらのすべてが庭から消えてなくなった。

 山吹はおもったより枝の伸び方が勢いよく管理がしにくく、梔子と柘榴は虫がつきやすく、沈丁花は剪定の失敗で枯らしてしまった。


 現在は、椿、梅、金木犀、躑躅、紫陽花、千両,万両などの花や実を楽しんでいる。どれもほったらかしで結構、毎年よい花をつけている。



コント 67   手  紙

「おじいちゃん。剛士君のお母さんからお手紙です」
「ヒロシ君。ありがとう」



  吉野信一郎様


 椿の花が少し開き始めました。寒さもやわらぎ春の日差しを感じています。
 先日は、息子剛士がお邪魔しました。広志君のおじいちゃんやおばあちゃんに歓迎されてとても喜んで沢山お話をしてくれました。本当にありがとうございました。


 広志君の誘いを受けて、初めて友達の家へ出かけていくことができました。お見受けの通り、剛士は小さい時の病気の後遺症で手足が不自由です。言葉や考えることについては、問題はなく毎日の生活を送っています。


 ただ、それだけに手足の不自由なことが息子の心の中に問題を落としているのではないかと心を痛めています。


 広志君と知り合ってから、剛士は見違えるほど明るく元気になりました。


 主人ともども吉野さんご夫妻のご好意や広志君との出合いに感謝いたしております。


 これからもどうぞよろしくお願いいたします。


 先ずは、お手紙にてお礼申し上げます。主人の休みの日に「だんだん」へお伺いします。その時は、広志君に連絡をしますのでよろしくお願いします。
                     剛士の母、 久保みどり



 久保みどり様


 早速のご挨拶ありがとうございます。


 ヒロシも友達ができてとても喜んでいます。ヒロシよりも私や家内の方が嬉しく思っています。


 ご主人の休みの日にご家族そろっておいでください。


 あなたの手紙を読んでひらめいたのですが、温泉熱による花卉栽培や野菜や果物栽培に取り組んでみたいと考えました。身体や心身に問題があっても生涯働くことのできる場の提供ができないものかと。


 うちの従業員にその道の専門がいます。大沢武男と言って今は「だんだん」の居酒屋部門を担当しています。将来的には、「だんだん」で使用する野菜や果物の一部を自家生産にしていきたいと考えます。


 もし、よろしかったら、一緒に研究の仲間になって事業の推進に力を貸してください。


 今度お会いした時にいろいろとお話をしましょう。楽しみにして待っています。
                          吉野信一郎


「ヒロシ君。剛士君のお母さんに・・・おねがい」
「はーい。近いうちに剛士君ちへ遊びに行きます」


花かるた 色は匂へ  「く」 山梔子(くちなし)の花(夏)

今朝咲きし山梔子の又白きこと   星野立子



                      季節の花300より


山梔子の香を籠め濡れてゐる空気   井上花鳥子


                        季節の花300より


  花言葉は「洗練、優雅」「喜びを運ぶ」「とても幸せです」

 いい香りが遠くからでも香ってくる。葉っぱは見るからに柔らかく虫に食べられる。実(み)は、だいだい色で、薬用、染料になる。無毒なので、布以外にも、きんとん、たくあんなどの着色料にもなる。


花名のクチナシは、「口無し」を意味し、果実が熟しても割れないことに由来するともいわれます。その実は漢方薬や黄色の塗料として用いられます(きんとんやたくあんの着色料にもなります)。


初夏の風に鼻をくすぐる甘い香りを放つクチナシの花。花言葉の「喜びを運ぶ」もその香りにちなむといわれます。また、アメリカでは男性が女性をダンスパーティーに誘うときにこの花を贈るそうです。花言葉の「とても幸せです」は、誘われた女性の気持ちを表しているのかもしれません。


胸に飾る花の代表格といえばカトレアとクチナシ。「ランの女王」とも呼ばれるカトレアはとても高価な花ですが、クチナシは価格も手頃。アメリカのエチケット本では、若い男性が女性をダンスパーティーに誘うときには、胸飾り用にクチナシの花を贈るといいとアドバイスしているそうです。

アメリカの黒人女性ジャズ歌手のビリー・ホリデイ(1915~1959)は、クチナシの花を髪飾りにして舞台に立ったことで有名です。